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2015年4月10日 (金)

CuBoxを音楽サーバーにしてみた

自分でも因果な性分と思うのですが、何かに興味を持つとどんどん深みに入り込んでしまいます。今は、超小型PCを使った音楽再生環境の構築です。前回前々回とRaspberry Piに音楽サーバーのvolumioを導入して、音楽の再生環境を作ったのですが、それに成功したので面白くなり、自宅にもう一つある超小型PCのCuBoxに音楽サーバーを導入することにしました。このCuBox、一辺約5cmの立方体の超小型PCですが、 CPUにARMv7 800MHzを搭載し、メモリーを1GBを積んでいて音楽サーバーにするには問題のないスペックと思います。私が購入したのは、2012年6月で3年近く前になります。現在では私が購入したタイプは生産中止となり、後継のCuBox iシリーズが販売されています。初代CuBoxと後継機の間には互換性はないようです。この初代CuBoxを使って音楽を聴こうと、2013年7月にみみず工房さんのひな祭りバージョンというDebianベース(だったと思う)の音楽サーバーのイメージをインストールして使っていましたが、ちょっと扱いづらく、最近はほとんど利用していませんでした。今回、Raspberry Piでvolumioの使いやすさを実感して、調べてみるとvolumioにはCuBox用のイメージも提供されているので、これを導入することにしました。

結論から言いますとCuBoxへのvolumioのインストールは成功しましたが、Raspberry Piでは対応していたALAC(Apple Lossless Audio Codec)形式のファイルを認識しません。MP3のファイルだと問題ないのですが、私の保有している楽曲はほぼすべてALACなので、これでは使えません。初代CuBox自体すでに生産を終了していて、初代CuBox用のvolumioのイメージもベータ版のままで、2013年12月15日以降更新されていません。ということで、今後ALACに対応するとは考えれれず、CuBoxへのvolumioの導入は実用的ではないと判断しました。そこで、調べてみるとCuBox用の音楽サーバーとしては、みみず工房さんのあと、voyage MuBoxを利用する、というのがほぼ定番となっているようです。これなら導入実績もあります。そこで予定を変更して、CuBoxにvoyage MuBoxを導入することにしました。ところがやってみると予想以上にてこずってしまいました。旧タイプのマシンのことなので今更ながらなんですが、手順を記載しておきます。 導入に当たっては、 Voyage MuBox でミュージックサーバーを組んでみたを参考にさせていただきました。

1.電源を切った状態でCuBoxのmicroUSBのポートとPCのUSBポートをつなぎ、シリアルポートを使ってコンソール接続できるようにします。 ところがここで最初の壁に突き当たってしまいました。準備のために、Windows7機にProlific PL-2303というドライバー(ここにあります)をインストールし、Tera Termでシリアルポートで接続しようとしたところポート(COM3とかCOM4など)を認識しません。おかしいなあとubuntuでscreenコマンドを使ってコンソールを開こうとしても、これもエラーが出て接続しません。ひょっとしてこのCuBox、ハードウェア的に問題があるのでは、と思ったりしたのですが、あれこれやって万策尽きたころ、試しにUSBケーブルを交換したところ挙動が変わりました。よくよく見てみると、CuBoxのmicroUSBポートのそばにケースの一部が出っ張っていて、これが邪魔をしてコネクターがうまく接続できていないことが判明しました。ここまでわかるのに随分と時間がかかりました。カッターナイフでケースの一部を削り取りました。これでようやくコンソール接続が可能になりました。

2. voyage MuBoxをインストールするために、CuBox installerというのを使用します。
2.1 CuBoxのサイトからcubox-installer-o_*.zipをダウンロード、展開し、bootフォルダーをFAT32でフォーマットされたUSBメモリーにコピーします。

2.2 4GB以上の空のmicroSDカードをCuBoxに挿し、bootフォルダーが入ったUSBメモリーをCuBoxのUSBポートの上側につなぎ、コンソール接続、LANケーブルをつないだ上で電源投入する。

2.3 CuBoxのインストーラーが起動する。起動状況は、コンソール接続したPCの画面で確認できます。ところが、やってみるとエラーの連続です。boot.scrというファイルが読み込めないようで、延々と読み込みをリトライします。 初代CuBoxの情報は、今ではあまりなく、途方に暮れてしまいました。もともとこのCuBox、以前みみず工房さんのひな祭りバージョンを導入するにも随分てこずった記憶がよみがえってきました。いよいよ諦めるしかないかなと思っていた時にぶつかったのがこのサイトです。本家voyageのWikiなんですが、CuBoxにvoyage MuBoxの導入手順が丁寧に記載されていました。英語ですが、画面イメージがあるのでとてもわかり易いです。ここでリンクされていたcubox-installer-0_4.zipのbootフォルダーをUSBメモリーにコピーして、再度CuBoxを起動したところ、おお、今度は無事にインストーラーが起動しました。確かめてみるとbootフォルダーのタイムスタンプが最初にうまくいかなかったのとは異なっていました。2012/12/17 19:59のboot フォルダーを使うとうまくいきました。

2.4 インストーラーが起動すると、以下の画面が表示されるので、順番に設定していきます。
1) Obtain IP address from DHCP でOKを押すとIPアドレスを取得します。
2) Run the installer でOKを押すと画面が変わるので      /dev/mmcblk0を選択しOKボタン。
3)インストールするディストリビューションを尋ねてくるので、voyage-mubox-0.9.1を選択。(もう一つあるvoyage-mubox-develは開発版でどちらかをお好みで)
4)NTPの時刻合わせを聴いてくるので、Yesと答える。
5)microSDカードのパーティションを変更することの確認があるのでYesと答える。 インストールが開始されます。(しばらく時間がかかります)
6)インストールが完了すれば、USBメモリーを外し、メニュー画面の一番最後のRebootを選択。OKを押します。
7)コンソール画面にvoyageが起動すれば成功。(ログインID:root パスワード:voyage)

ということで、思わぬところではハマってしまいましたが、終わってみるとインストール自体はとても簡単にできました。

音楽を再生するためには、一度電源を落とし、(私の場合)楽曲の入ったUSBメモリーを挿し、もう一つのUSBポートにUSB DAC(Ratoc RAL-24192HA1)を接続し、LAN接続して電源投入します。コンソール接続は特に必要ありません。iOSデバイスでFingアプリを使い、voyage MuBoxのIPアドレスを確認し、WebブラザーのURL欄にIPアドレスを記入するとvoyageのログイン画面が表示されます(さきほどのIDとパスワードを入力します)。ここで各種設定やデータベースのアップデートを行ったりしますが、最初に何かする必要は特になさそうです。

Voyage_mubox1    Voyage_mubox2 voyage MuBoxの起動画面。URL欄にIPアドレスを入力。

楽曲の再生などのコントロールは、MPDクライアント(iPhoneだとMPoD、iPADだとMPaDなど)を立ち上げると、自動的にVoyage Music Playerを認識し、楽曲データを読み込んでくれて再生が可能となります。このあたりはとてもよくできていると感じます。このMPDクライアントは、Raspberry Piにvolumioを導入したのと同じものなので、プラットフォームを意識することなく同じアプリを利用できます。私にとってうれしかったのは、USB DACとしてRatoc RAL-24192HA1を認識して問題なく再生してくれたことです。(初代Raspberry Pi + volumioの組み合わせではノイズばかりで再生できませんでした) この組み合わせで聴いたところ、CD音源でも各楽器の音がくっきりとクリアに再現されているのがわかります。ただ、24bit/192kHzのハイレゾ音源では、最初はきちんと再生するのですが、1分ほどしたところ、聞こえなくなりました。

Mpad_clifford_brown   MPaDの画面。

これで、自宅の音楽環境としては、PC(Windows7 or 8.1)+foobar2000+RAL-24192HA1、Raspberry Pi+volumio + SE-33SE-U33GX、CuBox+MuBox+RAL-24192HA1という3通りが可能となったのですが、Raspberry Piは、当初考えていた自宅から少し離れた場所にある作業場に設置し、PCとCuBoxは自宅でUSB DACを共有して、気分で使い分けるという形にしようと考えています。Raspberry Pi+volumioを体験して以来、デスクトップPCの電源を落としてファンやHDDの音に邪魔されず、静かな環境で音楽を聴くということになじんだので、自宅では、CuBoxの出番が増えそうです。これで目指していた「好きな音楽を良い音で」と「いつでもどこでも好きな音楽を」という環境に少し近づいたかなと思っています。

Cubox_ral24192ha1_2   CuBox(右)とRAL-24192HA1(左)。とてもコンパクトです。


追記:後日、再度CuBox installerを起動したところ、一度は成功したbootフォルダーでの起動に何度やっても失敗します。あの時なぜうまくいったかわかりません。奇跡が起きたのかもしれません。もしもの時に備えてvoyage MuBoxが入ったmicroSDカードのバックアップを取りました。

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