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2014年7月19日 (土)

目からウロコのOSSにおける「貢献の競争」の原理

7月12日、「オープンソースムーブメントが創り出す新たなビジネスモデル」〜差別化のみが生き残る道〜と題する講演があり、聞いてきました。講師は、非特定営利活動法人 LPI-Japanの理事長の成井滋氏です。この講演、どのような経緯で、私が知ったのか記憶にないのですが、多分OSS関連のメールマガジンか何かで案内があったのでは、と思います。開催場所が神戸情報大学院大学となっていて、当日、行ってみると受講者の大半がそこの学生さんでした。途中、参加者を記入する用紙が回ってきましたが、学籍番号を記入する欄があり、おそらく、学生向けの講義を特別講演として、一般の人も聴けるように公開したのでは、と推測します。さすがオープンソースの講演ですね。

講演の内容は、オープンソースの概要と歴史、Linuxの紹介、DBの情勢、世界標準になることの意味、フリーであることの強み、など盛りだくさんでしたが成井しは解りやすく説明されていました。この中で、私が、なるほど、と思ったのが、「貢献の競争」についての説明でした。「貢献の競争」というと、一見違和感を覚えそうですが、成井氏いわく、「最大の貢献をした個人・企業・会社が最大の利益を得る。」というものです。氏はこれをAndroid端末のOS開発を例に取り説明をされました。Androidは無償のOSで、また開発にも自由に参画できます。そこで、SAMSUNGやPanasonic、SONY、SHARP等様々な企業が開発に取り組みましたが、結果的には、核となる部分の大半はSAMSUNGの提案が採用されることになりました。もちろん、こういった開発行為は、各社自腹で行って、言うならばAndroidに貢献をするわけですが、その中で、SAMSUNGの貢献度が最も高くなったことにより、その後の機器開発、アプリ開発では、SAMSUNGが圧倒的優位を保てた、という結果になりました。今まで、OSSの開発という無償の行為に営利企業が参加することの意味が漠然と疑問としてあったわけですが、これでよくわかりました。最大の貢献者が最大の利益を得る、そのために、各社が競って開発支援(貢献)をしていたのですね。OSSという、無償の行為に関して、一種ノスタルジックな考えを持っていましたが、最先端の現場では、まさに熾烈な競争の社会だったんですね。目からウロコでした。
Lpi
もうひとつ、成井氏の講演で言われたことが少し気になりました。それは、各プラットフォームにおけるLinuxのシェアを紹介されたときで、組み込みの分野から、サーバー、スーパーコンピュータまで、あらゆる分野でLinuxが使われていて、そのシェアも高い。ただ、唯一、PCの分野はMSが圧倒的なシェアをとっており、これは変わることがないだろう。PCの分野で、Linuxに熱心に取り組んでいる人がほとんどいない、と言われました。数字を見る限り確かにその通りかもしれませんが、Ubuntuにしろ、Fedoraにしろ、Linuxで頑張っている人たちもいるので、そこはシェアが極端に小さいということですっ飛ばさないで欲しかったなあ、というのが正直な気持ちでした。

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