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2013年8月24日 (土)

PCの進化系はどんなものだろう

PCの出荷の減少に歯止めがかからないようです。調査会社IDCジャパンが8月13日に発表した、2013年4~6月の国内パソコン出荷台数は前年同期比12.5%減の337万台だったそうです。5四半期連続のマイナスで減少幅も拡大しているとのこと。短期的な要因もあるにせよ、トレンドとして減少傾向は当面続きそうです。世界的に見てもこの傾向は変わらないのではと思っていますが、PCの存在そのものがすぐになくなる可能性は低いと思います。今起きているのは、PCを利用していた人たちの一部が、スマートフォンやタブレットに移行している段階で、スマートフォンとタブレットがPCに完全に代替できるか、というと私はまだPCの存在価値はあると思っています。情報をインターネットなどから取得するだけならスマートフォンやタブレットでも十分ですが、情報を加工する、新たな情報を生み出すためには、まだまだPCの力が必要と思います。スマートフォンの出現で、従来の携帯電話(フィーチャーフォン)の市場や、低価格コンパクトカメラの市場が極端に縮小してしまいましたが、PCの市場の一部でもそういう事が起きていると思います。広く考えれば、スマートフォンもタブレットも情報端末であるので、PCだけを取り上げて云々するのは視野が狭いかも知れません。

手元に米BYTE誌の1977年1月号の表紙のイラストの写しがあります。それは、「デジタル理想郷」と名付けられたもので、デスクの上に、歴史上初のパーソナルコンピュータと言われているALTAIR8800とともに、ディスプレイとキーボードが一体となったデバイスが描かれていて、ディスプレイには近未来的な都市の画像が表示されています。このようなデバイスは当時はまだ主流ではなかったと思いますが、考えてみればPCの基本的な形状(ディスプレイとキーボード、その後にはマウス)は36年前からあまり変わっていないと言えます。ただ、記憶装置などの周辺機器、部品レベルやソフトウェアでは劇的に変化しています。そんなPCが今度は形も変化しつつあるのかも知れません。これから先、グーグルグラスやウェアラブルコンピュータなどの新しい形に変化してゆくかも知れません。そうしたとき、PCという従来のカテゴリーにこだわるのは意味がなくなるかも知れません。とは、いうものの、キーボードとマウスに慣れ親しんできた私としては、従来型のPCも更に進化を遂げて、おっ、PCにもこんなことができるんだ、というような驚きを抱かせるようなブレイクスルーが起きることを期待しています。

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2013年8月17日 (土)

Raspberry Piを音楽サーバーに

前回、CuBoxを音楽サーバーに仕立てましたが、日経Linux9月号に、Raspbeey Piで音楽サーバーを構築する記事がありました。内容は、USB DACを自作し、Raspberry Piに特化したディストリビューション(RaspyFi)をインストールし、音楽を再生するというものです。CuBoxで色々と苦労したところなので、興味深く読みましたが、ちょっと試してみたくなりました(ムズムズ) という事で、今回は実験という事で、Raspberry Piを音楽サーバーにしてみます。CuBoxでお世話になった「みみず工房」のサイト掲示板にはRapberry Piの記載がほとんどなく( Beagle Bone Blackの記載は山ほどありますが)おそらく、あまりよろしくない、という事になったのかも知れません。でも、手元にRaspberry Piもあるので、試して見る価値はあると思いました。

まず、ノイズを低減し、音質を高めるためのDACですが、日経Linuxの記事では、秋月電気通商の「USBオーディオDAコンバータキット REV.C」を使い、ハンダ付けで自作することが紹介されていましたが、私にはハンダ付けはどうも面倒で、ハンダゴテを買ってもおそらくそのまま2度と使うことがなさそうなので、記事の最後に紹介のあった、完成品のボードを購入しました。aitendo@shoppingのPCM2704-M3というもので1,980円です。価格からすると入門用という事でしょうね。「USBオーディオ変換ケーブル」とか、「オーディオ DAC」と検索すると多くの商品があるようです。商品が届いて、まず普段使いのPCに接続してみました。音質の変化は?うーん、少しクリアになったのかな、という感じでした。ちなみに、3.5mmのミニプラグは緑色の端子に挿入します。また、ステレオの左右が逆になっているので、アンプに接続するときには、左右を逆に接続してください。このあたり、製造ミスというか、ご愛嬌というか、、、、(^^;)

次に、RaspyFiという、Raspberry Piに特化したディストリビューション(OS+MPD)をSDカードにインストールします。
記事では、最新版として「Raspyfirc2.rar」というファイルで、RaspyFi RC2というバージョンが紹介されていました。これをSDカードにインストールして、Raspberry Piを起動すれば音楽の再生ができましたが、結論から言うとAAC(.m4aの拡張子)のファイルは再生できませんでした。mp3のファイルでは再生可能です。私の持っている音楽ファイルはほぼ全てAACなので、AACのコーディックのインストール方法を探してみましたが、うまくいきませんでした。ところが、ネットで調べているうちに、RaspyFi のForumでRaspyFi 1.0 beta test版が公開されていることをみつけました。そこにはAACをサポートすると記載されていました。そこで、1.0 beta test版を試して見ることにしました。beta test版ですので、試してみる方は自己責任でお願いをします。
システムはhttp://sourceforge.net/projects/raspyfibeta/に公開されています。これを作業用のPC(私の場合は、Ubuntu13.04)にダウンロードします。「raspyfi.10betatest.rar」という圧縮ファイルがダウンロードされます。「.rar」という拡張子の圧縮ファイルの解凍ツールがインストールされていなければ

    $ sudo apt-get install unrar

でインストールします。raspyfi.10betatest.rarをダブルクリックし、展開します。そうすればraspyfi.10betatest.imgというファイルが展開されます。これをSDカードに書き込みます。ファイルサイズが4GBとあるので、4GB以上(私は8GBで試しました)のSDカードを準備します。SDカードを作業用PCに挿入し、dmesgコマンドの最後の方で、SDカードのデバイス名を確認します。(例:/dev/sdb)。次にraspyfi.10betatest.imgが保存されているディレクトリに移動し、

    $ sudo dd if=raspyfi.10betatest.img of=/dev/sdX
    (/dev/sdXのXは先程確認したSDカードのデバイス名)

で、SDカードに書き込みます。

次に再生する音楽ファイルはを準備します。音楽用ファイルはFAT32でフォーマットされたUSBフラッシュメモリーに保管します。betatest版はntfsもサポートとの記載があるので、ntfsでも大丈夫かも知れません(未確認)。私は、音楽用ファイルはCuBox用に作成したものをそのまま利用しました。(アルバムごとにディレクトリを作成し、その中に楽曲ファイルを保存してあります)

以上で、準備作業は終わりです。それでは、Raspberry PiでRaspyFiを起動してみましょう。IPアドレスを確認するために初回のみ、HDMI端子とモニタの接続、USBキーボードの接続が必要です。Raspberry PiにSDカード、有線LANケーブル、HDMIケーブル、USBキーボードを接続します。また、USB DACもこの時点で接続するならもうひとつのUSBに接続し、DAC側のUSB(Bタイプ)との接続、ステレオ出力(左右逆になっている)をアンプに接続します。マイクロUSBを接続し、電源投入するとモニタに起動画面が表示されます。自動的にログインされていますので、(ちなみにログインIDはpi、パスワードはraspberryです)ここで、

    $ ip a

で、Raspberry PiのIPアドレスを確認します。ifconfigコマンドは使えませんでした。IPアドレスの確認が終われば、モニターと、キーボードは必要ありませんので、取り外し、空いたUSBの口に楽曲を保存したUSBフラッシュメモリーを挿します。ここで、一度電源を落とし、再投入してシステムを再起動します。そうすると、USBフラッシュメモリーはシステム上/media/usb0としてマウントされています。また、このマウントポイントは、/etc/mpd.confで設定されている楽曲の保存先である/var/lib/mpd/musicにリンクされているので何もしないでも楽曲の再生が可能になっています。

Raspyfi

以上で楽曲の再生が可能になりますが、音楽を聞く(楽曲の表示や、再生、停止などの制御)ためには、PCかスマートフォンにMPDクライアントソフトが必要になります。また、クライアントソフトを立ち上げる時に先ほど調べたIPアドレスが必要になります。MPDクライアントについては、前回の記事の「6.MPDクライアントを利用して音楽の再生」を参照してください。そこでは、紹介していませんが、Windows用のMPDクライアントとしては、「gmpc」などがあります。

音楽を再生してみるとCuBoxと聴き比べて大きな差はなく、クリアな音で再現されていると思います。最終的には私の場合は、音楽サーバーはCuBoxにしたいと思っています。ただ、CuBoxにUSB DACを接続するとなぜかノイズが乗っていまいます。USB DACの使い道を考えねば。

という事で、Raspberry Piを音楽サーバー化する実験は無事終わりました。

Raspberrypiandusbdac

Raspberry Pi(左)とUSB DAC

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2013年8月10日 (土)

CuBoxを音楽サーバーに(2)

「日経Linux8月号」掲載のCuBoxの記事で音楽サーバー化を試みましたが、ノイズが多く実用に耐えないので、どうしたものかとネットで調べると「みみず工房」というサイトで、CuBox用のシステム(OSとMPD:Music Player Daemon)のイメージが公開されていました。定期的にバージョンアップもされており、掲示板で様々な情報が入手できます。
そこで、CuBoxオリジナルのOSのUbuntu10.04はやめて、このサイトのイメージを利用してみることにしました。
実は、やってみると試行錯誤の連続で、何度かイメージを焼き直したりして苦労しましたが、CuBoxでの音楽の再生が可能となりました。

システム構成は

  • CuBox
  • microSD (システムのイメージを書き込みます。4GB以上のものが必要)
  • 32GB USBメモリ (これに楽曲ファイルを保存します)
  • ONKYO CR-D1 (光デジタル入出力端子を備えたアンプです。CuBoxから出力信号を送ります)

1. イメージファイルのインストール
「みみず工房」では、現在CuBox用のMPDの最新イメージとして

cubox-audio-130601.img.7z

が公開されています。(梅雨入りバージョンと呼ばれています)。これをダウンロードし、展開すれば

    cubox-audio-130608.img

がありますので、これをmicroSDカードに書き込みます。私はUbuntuでイメージを置いているディレクトリに移動し、

    $ dd if=./cubox-audio-130608.img of=/dev/sdX

(sdXのXの部分は環境により異なります。例:/dev/sdb。LinuxマシンにmicroSDカードを挿入し、dmsegコマンドでで最後の方を調べるとmicro SDカードのデバイス名がわかります)

で書き込みました。このイメージのOSはarch linuxでカーネルのバージョンは3.8.4です。ところがその後、掲示板でカーネル3.8.4では光オーディオケーブルの出力がうまくゆかない、との書き込みがあり、ひとつ前のバージョン(cubox-audio130303.img.7z:雛祭りバージョン)をインストールしなおしました。
こちらのOSはUbuntu12.04をベースにしたUbuntu Coreでカーネルバージョンは、3.6.9です。ベースのOSがUbuntuなので、コマンドの操作などはふだん使いのOSと同じなので、使いやすそうです。マイクロSDにイメージ(cubox-audio-1300303.img)を再度書き込みました。

2. IPアドレスの固定化
梅雨入りバージョンでは、DHCPを利用し、IP アドレスの代わりにcubox.localと打ち込めば機器を認識してくれたのですが、雛祭りバージョンでは、IPアドレスを確認する必要があります。IPアドレスを確認するためにシリアルコンソールで接続します。作業用のPC(ここでは、Ubuntu13.04をインストールしたPC)とCuBoxをMicro USBケーブルで接続します。CuBoxの電源はまだ入れません。作業用のPCで

    $ sudo apt-get update
    $ sudo apt-get install screen
    $ sudo screen /dev/ttyUSB0 115200

と入力します。黒い画面が表示され、シリアル接続ができた状態になります。(ちなみに、CuBoxオリジナルのUbuntu 10.04ではこのシリアル接続がうまくできませんでした)
ここで、CuBoxの電源ケーブルを接続するとシリアルコンソール上にCuBoxの起動プロセスが表示されます。途中で表示が止まりますが、Enter キーを押すとログイン画面となりますので、user ID : root、password : cuboxでログインします。IPアドレスを確認するには

    # ifconfg

のコマンドを利用するのがよいでしょう。私はDHCPを使わずに、IPアドレスを固定しましたので、

    # vi /etc/network/interfaces 

で設定ファイルを編集しました。

 変更前 iface eth0 inet dhcp
    変更後 iface eth0 inet static
                    address 192.168.0.100
                    netmask 255.255.255.0
                    network 192.168.0.0
                    broadcast 192.168.0.255
                    gateway 192.168.0.1

アドレスは私の例ですので、各自のネットワーク環境にあわせて設定してください。

以降は、作業用PCからSSHでアクセスできますので、シリアルコンソールを一旦抜けて(microUSBを外し)、電源を再投入します。
SSHでCuBoxに接続します。

       $ ssh root@192.168.0.100   (←上記で確認または設定したIPアドレスを指定してください)

3. /etc/mpd.confの設定
通常では、MPD設定ファイルはそのまま使えるように最適化されているのですが、私の場合、どうしても再生できなかったためログファイルを見て、MPDの設定ファイルを一部編集しました。(これは、人によって対応が異なると思います)

# vi /etc/mpd.conf

で、以下のように編集。

 変更前 
    audio_output {
        type            "alsa"
        name            "My ALSA Device"
        device          "hw:1,0"        # optional
    変更後
    audio_output {
        type            "alsa"
        name            "My ALSA Device"
        #device          "hw:1,0"        # optional   → この行をコメントアウト

編集後MPDを再起動。

      # service mpd restart

4. USBメモリーのマウント
楽曲は32GBのUSBメモリーに保管をしました。アルバム単位でディレクトリを作成し、その下に楽曲ファイルを保管します。本来の使い方であれば、HDDなどにすでに保存されている楽曲があり、それを接続するべきでしょうが、私の場合、CuBox用にUSBを準備しました。USBメモリーはVFAT32でフォーマットしています。

マウントポイントの作成(初回のみ)

    # mkdir /media/music

シンボリックリンクの設定(初回のみ)

    # ln -s /media/music /var/lib/mpd/music

USBメモリ挿入後マウント

    # mount -t vfat /dev/sda1 /media/music -o utf8

この場合、再起動のたびにマウントをする必要があるので、fstabにマウント情報を書き込む必要があります。ただ、現時点で、fstabを編集したら、再起動すると起動プロセスの途中で

    mountall: Disconnected from Plymouth

と表示され、CuBoxが起動しなくなってしまいます。この問題は解消していませんので、起動のたびにUSBメモリを挿入して、マウントをしています。

5. データベースの更新

    # mpc update

6. MPDクライアントを利用して音楽の再生
これで、光オーディオケーブルを接続し、MPoDもしくは、ArioなどのMPDクライアントを確認すると楽曲ファイルが表示されますので再生できるようになります。スマートフォン(iPhone)で、MPDを制御するならMPoDをiPhoneにインストールし(android用には、Droid MPD Cliantなどがあるようです)、CuBoxのIPアドレスの設定など初期設定を行います。私は、Linux PCを主に使っていますので、Arioというクライアントソフトをインストールしました。

    $ apt-get update
    $ apt-get install ario

Arioも初回設定時にCuBoxのIPアドレスなどを入力します。

Ario_sample

実際に音を出してみるとPCからの出力と比べて、クリアーな音質で再生されていると思います。
という事で、最近では、iTunesを搭載しているWindows7機を起動せずに、CuBoxでの再生で音楽ライフを送っています。暑い夏に省電力にもなり、快適です。

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2013年8月 3日 (土)

OSC2013Kansai@Kyoto に行って来ました

私の中では、すっかり夏の風物詩(?)になった、OSC(Open Source Conference)2013Kansai@Kyotoが今年も8月2日、3日と京都リサーチパークで開催され、2日目の今日(8月3日)、行って来ました。OSCはセミナーとブース(展示)で構成されています。セミナーは、私は、「超小型・超安価 ARM コンピュータ Raspberry Pi でできること(Japanese Raspberry Pi Users Group )」、「LibreOfficeコミュニティの最近の動向について(LibreOffice日本語チーム)」、「Ubuntu Touchひみつ大図解(Ubuntu Japanese Team)」を聴いて来ました。

Raspberry Piのセッションでは、Raspberry Piの紹介と、電子工作の事例としてラジコンカーの製作、クラスタリングの事例紹介などがあり、結構レベルが高かったです。

LibreOfficeのセッションでは、LibreOffice 4.1のリリースとそこで採用されたサイドバーの紹介、それとLibreOfficeの兄弟分(?)のApache OpenOfficeの紹介がありました。

Ubuntuのセッションはスマートフォン、タブレットに搭載されるUbuntu Touchの機能紹介、最近開始されたUbuntu Edge(Ubuntuの高機能スマートフォン:開発資金を一般から公募している)の状況などが説明されました。プレゼンテーターがNexus7に搭載されたUbuntu Touchを利用して説明されていたのが印象的でした。

セッションはいずれも盛況で、立ち見が出るほどでした。また、ブースの展示も盛況で、あちこちで技術談義が交わされていました。暑い夏の京都ですが、会場は、参加者の熱気があふれていました。

Osc2013_3
ブースの様子。盛況です。

Osc2013_2
Raspberry Piを搭載した2輪車。

Osc2013_1
ハックしようの山下さんのブース。ハック中。

Osc2013_4
Ubuntu Japanese Teamのブース。

Osc2013_5
LibreOfficeについて語るあわしろいくやさん。

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